50代~若作りはしないけど錆びたくない!

数学周辺の編集者。編集者目線で日々の雑感などをゆる~く。

数学の勉強と仕事

現在、出版社で数学書の編集の仕事をしているが、去年までは、大学で数学を教えていた。


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何だかんだ言って数学が好きなので、私にとって、数学を教えることは好きなものを楽しく伝えるという自然な行為だったと思う😊

 

今まで、予備校、社会人講座、大学……色々なところで教えてきたけれど、数学が全くダメという人達が、自分の講義をキッカケに数学が好きになってくれるのが一番嬉しかった😊好きになったら、自然と勉強時間が増えるので、もちろん生徒の成績も伸びる。成績が伸びることは、生徒や学生にとっては究極の目的だけど、私にとっては…二次的なもの😁

 

そういう方針で教壇に立ってきたので、講義をしているときは、一段高いところから…ってわけでなく、数学の面白さを共有しましょう、楽しんでもらいたい、という姿勢は一貫している👍受講者が高校生であろうと社会人であろうと。要するに、教育というよりサービスに近かったのだと思う。私の授業は楽しいと、多くの人達に評価してもらうのがやりがいだったが、それは何よりも自分が楽しかったからだろう。だって授業の前は

 

「今日はどんな楽しい話をしようかな😆」

 

な~んて自分でワクワクしてましたから(笑)

 

 

 

さて、私が数学が好きになったのは、素敵な数学の啓蒙書に沢山出会ったからだと思う。↓↓↓

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これらは、たまたま全部統計の本になっているけれど、高校程度の知識があれば読める本たち🎵

 

啓蒙書を読むと、何だか分かったような気がして、今度は背伸びして解析概論とかコルモゴロフの確率論の基礎概念、というような古典的名著も読みたくなる。でもやはり、啓蒙書と教科書はギャップがあって、基礎から勉強しないと、この手の本は読めないだろう。↓↓↓

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そうして大学の数学科に入って基礎的なことを勉強していくうちに、いつの間にか一般の人が寄り付かないような本も読むようになっていた。↓↓↓


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だいたい数学書ってスラスラ読むものでもなく、また読めるものでもなく、一行一行を納得するまで解読する…っていう作業の積み重ね😓一般的な本とは全く違う読み方をするので、薄い本でも一ヶ月かかったり、いつまでたっても読めなかったり。

 

 

何だかんだ言ってきたけれど、強調したいことは

 

数学を勉強する=数学書を読み込む

 

ってこと。要するに、数学が好きって言うことは数学の本が好きっていうこととほぼ同じ。自宅には数学関係の本が300冊以上あ?けれど、熱狂的なフィギュア好きが自分の部屋をフィギュアだらけにするのと何ら変わりはないかも😆

 

そんなわけで、紆余曲折あって25年立ち続けた教壇から一旦降りて、数学本を世に送り出す側に入ってみたいと思うようになった。50歳過ぎての気まぐれ転職ということで、しかも大学教員から出版社というケースはかなり珍しい(日本で多分私だけかもね)ようだけど、私にとってはごく自然な流れだった😌

 

 

現在は、毎日楽しく仕事をしている。大好きな数学書に囲まれて働いてるのだからん📕でも、逆に、数学書の編集を通じて、

 

数学を教えるという仕事に違う形で関わりたい、

 

と思うようになった。この話は、別の記事で書きたいと思う✏️

 

それではまた👋